人名用漢字別表の変遷
人名用漢字別表の変遷を以下に示します。各漢字はJIS X 0208-1990・JIS X 0208-1983・JIS C 6226-1978・JIS X 0212-1990との対応表となっています。
1951年5月25日「人名用漢字別表」により、以下の92字が制定。
1976年7月30日「人名用漢字追加表」により、以下の28字が追加。
1978年に制定されたJIS C 6226-1978の「第1水準」には、これら120字が全て(ただし26-67は「」、38-65は「」、46-22は「」です)含まれています。
1981年10月1日「人名用漢字別表」により、以下の8字が削除。
以下の54字が追加。
さらに以下の6字の字体を変更すると同時に「人名用漢字許容字体表」を制定。
旧
新
この結果JIS C 6226は1983年に改定されてJIS C 6226-1983となり、以下の区点番号の字体が変更・追加になりました。
22-38← 84-01 23-37← 25-23← 26-67← 29-77← 30-31← 31-73← 34-86← 38-65← 43-74← 84-02 45-58← 84-03 46-43← 64-86← 84-04 66-11← 70-38← 77-76←
JIS C 6226の1983年改定は、これ以外にも多くの字体を変更しており、以下のものは結果的に人名用漢字別表の改正を先取りする形になっています。
26-51← 29-76← 34-79← 34-67← 35-07← 41-02← 41-18← 45-52← 47-01←
1990年3月1日「人名用漢字別表」に以下の118字を追加。
この結果JIS X 0208は1990年に改定されてJIS X 0208-1990となり、以下の区点番号の字体が変更・追加になりました。
58-80← 64-02← 84-05 84-06
1997年12月3日「人名用漢字別表」に以下の1字を追加。
2004年2月23日「人名用漢字別表」に以下の1字を追加。
2004年6月7日「人名用漢字別表」に以下の1字を追加。
2004年7月12日「人名用漢字別表」に以下の3字を追加。
2004年9月27日「漢字の表」に以下の488字を追加するとともに、「人名用漢字許容字体表」の205字を「漢字の表」に統合。
2009年4月30日「漢字の表」に以下の2字を追加。
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参考文献
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[2] 昭和24年6月29日民事甲第1499號民事局長回答, 戸籍, 第1號 (1949年9月), p.7.
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[18] 人名用漢字等に関する諮問に対する民事行政審議会答申について, 戸籍, 第558号 (1990年1月), pp.28-38.
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[20] 山田敬治: 戸籍窓口から見た答申, 戸籍, 第564号 (1990年6月), pp.3-16.
[21] 野田純生: 人名用漢字についての民事行政審議会の審議を終えて, 戸籍, 第564号 (1990年6月), pp.17-26.
[22] 志村和久: 教師から見た人名用漢字, 戸籍, 第565号 (1990年7月), pp.1-11.
[23] 下稲葉耕吉: 法務省令第73号 戸籍法施行規則の一部を改正する省令, 官報, 第2275号 (1997年12月3日), p.2
[24] 野沢太三: 法務省令第7号 戸籍法施行規則の一部を改正する省令, 官報, 第3794号 (2004年2月23日), p.2
[25] 野沢太三: 法務省令第42号 戸籍法施行規則の一部を改正する省令, 官報, 第3865号 (2004年6月7日), p.1
[26] 野沢太三: 法務省令第49号 戸籍法施行規則の一部を改正する省令, 官報, 第3890号 (2004年7月12日), p.2
[27] 人名用漢字の範囲の見直し(拡大)についての諮問に対する法制審議会の答申について, 戸籍, 第762号 (2004年9月), pp.62-65.
[28] 野沢太三: 法務省令第66号 戸籍法施行規則の一部を改正する省令, 官報, 平成16年号外第213号 (2004年9月27日), pp.1-5
[29] 平成16年9月27日法務省民一第2664号民事局長通達, 戸籍, 第763号 (2004年10月), pp.87-88.
[30] 大野雅人: 人名用漢字雑感, 民事月報, Vol.59, No.10 (2004年10月), pp.3-6.
[31] 自見武士, 赤間聡: 戸籍法施行規則等の一部を改正する省令(子の名に用いることのできる漢字の範囲の拡大)の解説, 戸籍, 第764号 (2004年11月), pp.1-29.
[32] 赤間聡: 出生の届出における子の名に用いる文字の取扱いに関する通達及び氏又は名の記載に用いる文字の取扱いに関する整理通達の改正等について, 戸籍, 第764号 (2004年11月), pp.30-42.
[33] 笹原宏之: 要望から見た人名用漢字, 東洋学へのコンピュータ利用 第16回研究セミナー (2005年3月), pp.51-90.
[34] 阿辻哲次: 人名用漢字あれこれ, 漢字と文化, 第5号 (2005年6月), pp.2-3.
[35] 平成17年8月3日法務省民一第1758号民事局民事第一課長回答, 戸籍, 第776号 (2005年9月), p.77.
[36] 中山隆弘: 戸籍法施行規則60条に定める文字以外の文字である「祷」及び「穹」は社会通念上明らかに常用平易な文字であるとして,当該文字を子の名に用いた各出生届の受理を命じた事例, 民事月報, Vol.63, No.9 (2008年9月), pp.7-42.
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